2020.01.08
心とカラダを育てる食卓 vol.6 子どもの味覚形成と塩分
子ども向けレシピやコラム、イベントやメディア出演を通じて、様々な食育活動を行う管理栄養士で上級食育アドバイザーの板垣好恵さんが、子どもの心とカラダを健やかに育む食体験の大切さをお伝えします。
親子で味わいたい「うまみレシピ」もご紹介。ぜひ親子でお試しください!
親子で味わいたい「うまみレシピ」もご紹介。ぜひ親子でお試しください!
子どもの食事は、塩分を摂りすぎないよう意識している方も多いですよね。今回は、子どもの味覚と塩分摂取の関係や、塩分控えめでもおいしい料理づくりのポイントをご紹介します。
塩分と味覚の関係
子どもにとって「塩味」は、本能的に受け入れやすくおいしいと感じる味です。しかし、しょっぱいものばかり食べる習慣がつくと、薄味を受け入れられず塩分の摂りすぎとなり、消化機能が未熟な子どものカラダに大きな負担となります。また、味の判断ができず舌の感覚が鈍り、味覚の発達を妨げる原因となることも。子どもの味覚形成には、乳幼児期からの適切な塩分摂取が大切です。
1日どれくらい塩分を摂ってよいの?
年齢別の摂取量は以下のとおりです。
【目標量】
1~2歳 → 3g未満
3~5歳 → 3.5g未満
6~7歳 → 4.5g未満
8~9歳 → 5g未満
<厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)より」>
ちなみに大人は「女性6.5g未満/男性7.5g未満」です。乳幼児期は大人の1/2~2/3程度の塩分量を目安とし、味付けは「大人の半分」を心がけましょう。外食や市販品は子ども用でも味の濃いものが多いため注意が必要です。メニューやパッケージの栄養成分表示「食塩相当量」=塩分量を確認する習慣をつけましょう。
(参考)実際の塩分摂取量:1~6歳の平均値 5.2g/日(令和元年 国民健康栄養調査より)
【目標量】
1~2歳 → 3g未満
3~5歳 → 3.5g未満
6~7歳 → 4.5g未満
8~9歳 → 5g未満
<厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)より」>
ちなみに大人は「女性6.5g未満/男性7.5g未満」です。乳幼児期は大人の1/2~2/3程度の塩分量を目安とし、味付けは「大人の半分」を心がけましょう。外食や市販品は子ども用でも味の濃いものが多いため注意が必要です。メニューやパッケージの栄養成分表示「食塩相当量」=塩分量を確認する習慣をつけましょう。
(参考)実際の塩分摂取量:1~6歳の平均値 5.2g/日(令和元年 国民健康栄養調査より)
1歳までは味付けなしでOK
生後4~5か月頃から始まる離乳食は、さまざまな味を体験して味覚を広げてくれます。この時期の塩分摂取は特に気を付けましょう。味の濃いものばかりでは、素材のもつ甘みやうまみなど繊細な味を感じることができず、味覚も育ちません。離乳食後期(9~11ヵ月頃)には塩、しょうゆ、味噌などの調味料が使えるようになりますが、あくまでも風味付けとして少量の使用にとどめましょう(しょうゆなら1~2滴程度)。
塩分を控えるコツ
気を付けていてもついつい摂りすぎてしまう塩分。子どもの料理づくりで、塩分を控えるコツをご紹介します。
・だし汁の活用
昆布、かつお節、しいたけなどのだし汁に含まれるうまみ成分は、料理に風味を加え、素材の味を引き立てます。うまみはヒトが本能的に好む味ですので、塩分控えめでも子どもがおいしい!とやみつきになる料理ができます。煮物や汁物はしっかりとだし汁を効かせて、和え物や炒め物の味付け、ドレッシング代わりに使うのもおすすめです。
・香りを効かせる
おいしさを感じるには、嗅覚も大切なポイント。香り・風味を足すことで食欲がUPし、塩分控えめでも満足感が得られます。スープや炒め物には、にんにく、ねぎ、しょうがなどの香味野菜で香りを加えて。少量のカレー粉や、ごま油、すりごまで風味付けすると、味のアクセントにもなりますね。
・調理方法
塩分を控えるコツとして、素材自体のおいしさを引き出す調理法の活用もおすすめです。
ポイントは「じっくり火を通す」こと。素材の甘み・うまみは、低温でじっくり加熱することで引き出されます。特に野菜やきのこ、いも類は、弱火でじっくり炒める、蒸す、コトコト茹でる(煮込む)ことでグッと味わいが増しますよ。
※時短で便利な電子レンジは、一気に温度が上がるため素材のおいしさが活かされにくいです
・だし汁の活用
昆布、かつお節、しいたけなどのだし汁に含まれるうまみ成分は、料理に風味を加え、素材の味を引き立てます。うまみはヒトが本能的に好む味ですので、塩分控えめでも子どもがおいしい!とやみつきになる料理ができます。煮物や汁物はしっかりとだし汁を効かせて、和え物や炒め物の味付け、ドレッシング代わりに使うのもおすすめです。
・香りを効かせる
おいしさを感じるには、嗅覚も大切なポイント。香り・風味を足すことで食欲がUPし、塩分控えめでも満足感が得られます。スープや炒め物には、にんにく、ねぎ、しょうがなどの香味野菜で香りを加えて。少量のカレー粉や、ごま油、すりごまで風味付けすると、味のアクセントにもなりますね。
・調理方法
塩分を控えるコツとして、素材自体のおいしさを引き出す調理法の活用もおすすめです。
ポイントは「じっくり火を通す」こと。素材の甘み・うまみは、低温でじっくり加熱することで引き出されます。特に野菜やきのこ、いも類は、弱火でじっくり炒める、蒸す、コトコト茹でる(煮込む)ことでグッと味わいが増しますよ。
※時短で便利な電子レンジは、一気に温度が上がるため素材のおいしさが活かされにくいです
主食は「ごはん」を
これらを意識した料理づくりに加え、主食には「ごはん」を選ぶとさらにグッド。
ごはんは塩分0で脂質も少なく、ビタミンや食物繊維も豊富だからです。子どもはパンや麺が好きですが、それ自体にも塩分が含まれますので(スパゲティは塩分0ですが茹でるときに塩を使います)、パンに塗るバターや麺類のスープなど、摂りすぎにならないよう気を付けてくださいね。
ごはんは塩分0で脂質も少なく、ビタミンや食物繊維も豊富だからです。子どもはパンや麺が好きですが、それ自体にも塩分が含まれますので(スパゲティは塩分0ですが茹でるときに塩を使います)、パンに塗るバターや麺類のスープなど、摂りすぎにならないよう気を付けてくださいね。
<親子でおいしい「うまみレシピ」>
さまざまな素材に含まれるうまみをかけ合わせた、親子で一緒においしさを味わえるレシピをご紹介します。うまみの相乗効果の活用で、塩分控えめでも満足感はバッチリ!おとなの健康維持にもおすすめなヘルシーレシピです。
豚肉とキャベツのみそ炒め
豚肉のうまみ「イノシン酸」×みそのうまみ「グルタミン酸」でうまみUP!
ごはんのおかずにぴったりのみそ炒めです。片栗粉をまぶしてから焼くので、肉のうまみを逃さずジューシーに仕上がり、タレもしっかり絡みます。
<材料:2~3人分>
豚こま切れ肉 200g
塩・こしょう 各少々
片栗粉 大さじ1
キャベツ 1/4個
白ねぎ 1/3本
サラダ油 小さじ2
(a)みそ 大さじ2
(a)きび砂糖 大さじ1
(a)みりん 大さじ2
<作り方>
① 豚肉は塩・こしょうで下味を付け、片栗粉をもみこむ。キャベツはざく切り、白ねぎは斜め薄切りにする。
② フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を焼く。火が通ったらキャベツ・白ねぎを加えてさっと炒め、混ぜ合わせた(a)を加える。
③ タレを絡ませるように炒め合わせ、野菜がしんなりとしたら器に盛り付ける。
① 豚肉は塩・こしょうで下味を付け、片栗粉をもみこむ。キャベツはざく切り、白ねぎは斜め薄切りにする。
② フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を焼く。火が通ったらキャベツ・白ねぎを加えてさっと炒め、混ぜ合わせた(a)を加える。
③ タレを絡ませるように炒め合わせ、野菜がしんなりとしたら器に盛り付ける。
板垣好恵 プロフィール
管理栄養士/上級食育アドバイザー
「心とカラダを豊かにする食育」をテーマに、レシピ開発や栄養情報の発信、保育園の献立作成など食育活動に従事。SNSでは「こどもごはんのプロ」としてこどもの体調やメンタルがととのう子育てレシピを紹介しており、Instagramフォロワー数は3万人を超える。
栄養士や料理家を集めた食の専門家ユニットFoodRingの代表を務め、企業向けコンテンツ制作も行っている。
◆食の専門家ユニットFoodRing
https://foodring.jp/
◆Instagram(子育てレシピ)
https://www.instagram.com/yoshie_shokuiku/
管理栄養士/上級食育アドバイザー
「心とカラダを豊かにする食育」をテーマに、レシピ開発や栄養情報の発信、保育園の献立作成など食育活動に従事。SNSでは「こどもごはんのプロ」としてこどもの体調やメンタルがととのう子育てレシピを紹介しており、Instagramフォロワー数は3万人を超える。
栄養士や料理家を集めた食の専門家ユニットFoodRingの代表を務め、企業向けコンテンツ制作も行っている。
◆食の専門家ユニットFoodRing
https://foodring.jp/
◆Instagram(子育てレシピ)
https://www.instagram.com/yoshie_shokuiku/
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